June 26, 2006

■工業デザイン 開発ストーリー その11(最終回)

(前回の続き)

バタバタしながら開発した「角ハンガー」ですが、
無事出荷に間に合い、めでたくお店に並びました。
デザインした商品が店頭に並んでいるのを見るのが、やっぱり一番うれしいですね。(^_^)
結構な時間眺めていたりします。

お忘れかもしれませんので、一応写真を。


当然ですが、他社の商品も気になるのでジロジロ見たりして・・・。
他の物と比べて、デザインはどうかな?、パッケージはあっちの方がいいかなぁ、価格設定は? などなど いろいろチェックしたりします。(かなりあやしい人物です)
そうやっていると、あそこ直したいとか、もっと色をこうしたい、やぱりあの機能はほしいよね、などなど発売されたばかりなのに、いろいろと妄想にふけったりしてしまいます。

さて、せっかく難産のすえこの世に生まれ出た「角ハンガー」ですが、激しい競争社会の中で生き残るのはとても大変なことです。 [more...]

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June 23, 2006

■工業デザイン 開発ストーリー その10

(前回の続き)

軽くなった! 確かに軽くなったが!

本体が・・・ 本体が簡単にグニャと曲がる〜 (T_T)

肉厚を減らした結果、フレーム剛性が下がってしまったのです。
しかも、このことがいろんな所に影響していて本体を広げてわざと曲げてみたら、なんとフレームを固定するピンが"ポン!"飛び出していった。(唖然)
笑うに笑えないよね。
ダイエットしすぎて、骨と皮状態になってしまいました。

これには、クライアントの人も頭をかかえていましたよ。
最初は重すぎで、次は剛性不足だから。

そこで、今度は「筋力アップトレーニング作戦」です。
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June 19, 2006

■工業デザイン 開発ストーリー その9

(前回の続き)

最初の試作品が届きました。
早速、箱を開けて見ることに・・・

バリバリ・・バリ・・ゴト。(箱を開けてます)

オ〜 できてる、できてる。(^_^)(包装を取ってます)

試作品を手に。

その瞬間。
オ〜〜 オッ! なんだ〜
オッ オ・モ・イ (T_T)

お・も・い、のです・・・ メチャクチャ重い〜

角ハンガーていったら、普通軽いでしょう?
でも、試作品はものすごく重い!
普通じゃない重さなんですよ。

原因は・・・ [more...]

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June 15, 2006

■工業デザイン 開発ストーリー その8

(前回に続く)

さてさて、前回までの話は特許に触れないような特許対策構造の形状にした といったところでしたね。

この段階までくれば基本的なデザインや構造は、ほぼ固まりつつあります。
ただ、最終製品に近い図面にするため、ディテールを煮詰めていくのですが、今回の角ハンガーはプラスチックがメインなので金型で成形できる形状にしなければなりません。
そこら辺を調整していくのですが、パーティングラインや、抜きテーパー、スライドなどなど・・・
結構、頭を悩めますよ〜。
ただ、僕らはデザインをする仕事であって技術者ではないので、"できる限り成形できる形状にしています" というスタンスで図面を書いています。金型図面まで書くのは難しいです。
どうやって、こんな細かいところは成形するの?的なところはよくあるので、その辺は技術の方や成形業者に相談しながらお願いしています。

今回の角ハンガーは12個の部品で作られているので、12枚の図面を作成します。

そして、これが出来上がれば次のステップとしては実物品に近いモデルを作って確認する段階になります。
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June 09, 2006

■工業デザイン 開発ストーリー その7

(前回の続き)

さて、前回では煮詰めてきたデザインや構造でも変更しなければならい場合がある と書きました。

理由の一つにあげたのは"特許"でしたね。

今回の角ハンガーで特許で苦労したところは、下の写真の

丸で囲ったところです。

実際には外からでは解らないのですが、角ハンガーを二つに折り曲げるヒンジの内側の構造部分です。

「こんなところが?」と思う人もいるでしょう。
でも角ハンガーにとっては結構重要な所なんですよ。
各メーカーが色んな構造を考えて特許を出しています。

作業としてセレクトしたデザイン案の大まかな図面化を進めていると書きましが、暫定的ではありますがこの段階でクライアントを通して弁理士の方に調査を依頼します。
調査としては"現在進めているヒンジの構造が他社の特許に触れないかどうか?”です。

調査の結果を待ちます。

結果は・・・ [more...]

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