January 17, 2007

初めてのユニバーサルデザイン。

さて今回は一応デザイン事務所なので、デザイン的な話題を。

昨今、よく聞かれる言葉で「ユニバーサルデザイン」がありますよね。
ユニバーサルデザインに配慮した商品・施設ですよ。って書かれたコピーを見たことありません?。

多分皆さんも「誰にでも使いやすい商品」的な所までは、理解しているのではないでしょうか。
では、このユニバーサルデザインはいったいどこからきたのでしょうか?
いつの間にか定着した感じですけれど。
まずは、そのあたりから調べてみましょう。

・・・ネットで検索中・・・・

さて、このユニバーサルデザインという言葉は、歴史的に1980年代ぐらいから使われるようになったようですね。
この人が初めて提唱しました。
アメリカの「ロナルド・メイスさん」(1941-1998)です。
ノースカロライナ州立大学の教授で、ご自身も車イスを使う障害者だったようですね。
それまでは「バリアフリー」の概念がありましたが、それはあくまで障害を持った方に目を向けた考え方です。
それを障害者だけでなく、より多くの人が快適に使えるデザインにすることがユニバーサルデザインの基本的なコンセプトとされています。
つまり、バリアフリーの発展型がユニバーサルデザインといったところですね。

それではバリアフリーとユニバーサルデザインの関係を簡単な例であげると。
例えば、大きなビルを設計しようとした場合。
地形の関係から入り口の前に3段程の小さな階段を作る必要があるとします。
そうした場合当然車イスでは上れないので、それでは「車イス用のスロープを併設しましょう。」
これはバリアフリー的な考えですね。階段というバリア(壁)を無くしたものです。
では、ユニバーサルデザイン的な考え方からすると、
元々設計の段階で段差を無くすような作り方にすることです。
多少コストや工事がたいへんでも、入り口までが段差のないフラットな構造にしておけば車イスでもお年寄りでも、また足をケガした人でも普通に入れるでしょう、といった感じですね。

それと、アメリカでユニバーサルデザインの概念が生まれた背景にはベトナム戦争の影響もあったようです。
戦争のため障害を持った人が急激に増えたため、政府としても何らかの対応が必要になったとも言われています。
(真実の程は分かりませんが・・・)

で、話は戻りますが、ロナルド・メイスさんが提唱したユニバーサルデザインの7原則というのがあります。
この7つの考え方を配慮したものがユニバーサルデザイン商品ということになります。
<The Center for Universal Design, NC State Universityによる>
1. どんな人でも公平に使えること(Equitable use)
2. 使う上で自由度が高いこと(Flexibility in use)
3. 使い方が簡単で、すぐに分かること(Simple and intuitive)
4. 必要な情報がすぐに分かること(Perceptible information)
5. うっかりミスが危険につながらないこと(Tolerance for error)
6. 身体への負担(弱い力でも使えること)(Low physical effort)
7. 接近や利用するための十分な大きさと空間を確保すること(Size and space for approach and use)

こういった考えが、1995年ごろぐらいから日本に入ってきたようです。
ただ、ここから難しくなってくるのですが・・・
というのも、この考え方はアメリカ生まれ。
つまり日本にそのまま適応させるのは無理がある、という考えがあるようです。
日本の民族性を考慮して、日本にあった内容を補足していく必要があると言われています。

ここから少し小難しくなるんですよ・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

といったところで今回はここまでとしますか。(^^;)

Posted by musha-design at 11:45:53 | from category: ●デザイン 雑学小ネタ集 | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks
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